市場規模の拡大に伴い、買取ビジネスは注目されている業界のひとつです。
新しく始めたいと考えている方は「買取ビジネスにはどんな資格が必要?」、「資格があるとどんなメリットがある?」などの疑問をもつ人も多いです。
そこで、今回の記事では、買取ビジネスを行う際に役立つ資格や、資格取得のメリット、役割について解説します。
目次
買取ビジネスとは?
買取ビジネスとは、不用品や中古品を買い取り、他の業者や顧客に再販することでその差額によって収益を上げるビジネスです。
事業者によって買い取る品物は異なり、「衣料品」「家電製品」「車」「ブランド品」「ジュエリー」「家具」など幅広い商品が買取品目の対象です。
買い取った商品は、修理やクリーニング、マーケティングを行い、再販して利益を生み出します。
買取ビジネスは、需要が安定しており、リサイクルや持続可能な消費に対する意識の高まりから成長が期待されているビジネスです。
また、インターネットの普及により、オンラインでの買取も一般的となっています。
独立やフランチャイズ加盟を検討する人にとって、買取ビジネスは魅力的な選択肢です。
下記記事では買取ビジネスの市場成長の理由とおすすめの開業方法について詳しく解説しています。
買取ビジネスに資格は必要?
買取ビジネスには有効といわれている資格がいくつかあり、事業者によって取得状況はさまざまです。
ここでは、買取ビジネスに関する情報を紹介します。
買取ビジネスで「古物商許可」は必須
買取ビジネスの店舗を経営するためには、「古物商許可」が必須です。
古物商許可を取らずに営業を行った場合、古物営業法で定められた法律に違反することになり、「懲役3年以下または100万円以下の罰金もしくは併科」が課せられます。
古物商許可は、高いスキルや学習が必要なものではなく、正しい申請を行えば取得が可能です。
しかし、買取ビジネスを経営している多くの人が時間やお金を掛けて必須ではない他の資格取得をしています。
他の資格を取得する意味
買取ビジネスにおける資格取得の一番の目的は、顧客に対して信頼を与えるためです。
資格を持っていることは、専門的な知識や技術を持っていることの証明になり、顧客は自身の商品を安心して買取事業者に預けられます。
また、資格取得は買取業者自身のスキルアップや成長にもつながり、より正確かつ効率的な査定が可能となります。
買取ビジネスで役立つ資格やスキル
買取ビジネスに参入する際に必ず必要な「古物商許可」の他に、もっていると役立つ資格を紹介します。
①宝石鑑定士:貴金属や宝石の買取に関する資格
宝石鑑定士とは、ダイヤモンドやルビーなど多種多様な宝石を鑑定するスキルを有している人を証明する資格です。
宝石が本物か偽物かの判断や、ダイヤモンドのカラットやカラーの等級などを見極め、正しい査定を行うことができます。
宝石鑑定士は民間資格で、日本国内ではいくつかの機関がありますが、有名なのは「ジャパンジュエリービジネススクール」です。
受講し試験に合格すると「JBSジュエリー鑑定士」の資格を取得できます。
また、海外であれば米国宝石学協会の「GIA」、英国宝石協会による「FGA」などが有名です。
宝石鑑定士の資格がなくても買取ビジネスは行えますが、より正しい査定を行い顧客からの信頼を得るために有効な資格です。
②鑑定士:中古品やブランド品の買取に関するスキルをもつ人
鑑定士は、ブランド品や中古品の価値を査定し、正しい買取価格を提供できるスキルが必要です。
鑑定士の資格は存在せず、本物か偽物かを判断できる正しい知識や、それぞれのブランドに関する知識をもっていれば「鑑定士」を名乗れます。
資格が必要ないとはいえ、顧客が納得できるサービスを提供するには、正しいスキルや知識が必要です。
最新の情報を常にチェックし、世の中の流れやニーズのあったサービスが提供できてこそ、信頼できる鑑定士と言えます。
③中古車買取士:自動車やバイクなどに関する資格
中古車買取士(中古自動車査定士)は、一般財団法人日本自動車査定協会が実施する民間資格です。
公平な中古自動車の査定を行うための資格で、講習を受け、学科・実技試験に合格すれば取得できます。
小型車査定士と大型車査定士の2つの種類があり、取り扱う車種に合わせて受験しましょう。
合格率は高く、自動車業界に携わる多くの方が所有している資格ですが、買取事業を行う際に絶対に必要な資格ではありません。
ですが、買取価格にバラつきがあったり、正しい知識がなく、顧客が納得いく説明が行えない買取事業者に大切な車を売りたいと思う人は多くはありません。
中古車買取士(中古自動車査定士)は、正しい査定を行い、顧客からの信頼を獲得して収益を伸ばしていくうえで必要な資格と言えます。
④骨董品鑑定士:美術品や骨董品を鑑定するスキルをもつ人
骨董品鑑定士は、美術品や骨董品を鑑定する人の総称であり、固有の資格があるというわけではありません。
骨董品鑑定士とは名の通り、骨董品の鑑定をする人のことをいいます。
絵画や掛軸、骨董品や美術品などの制作された時代や作家を調べ、価値を見極めます。
さらに市場価格と価値を査定し、必要な場合は鑑定書の作成をします。
骨董品鑑定士の中には、ジャンルを一つに絞っている鑑定士と、全ジャンルに精通している鑑定士が存在しています。
しかし、どちらにしても膨大な知識量が必要となり、正しい価値を見極める目を持たなければなりません。
⑤リユース営業士
リユース営業士になるには、「リユース検定」を受ける必要があります。
リユース検定の合格者には、『リユース検定合格証』『リユース営業士認定証』の発行によって資格が授与されます。
⑥リユースバイヤー検定
リユースバイヤー検定は、一般社団法人日本リユース機構が実施している検定です。
点数によって合格者には、「リユースバイヤー検定 ブランド1~3級」の称号が与えられます。
加えて、賞状と名刺サイズのハードカードの認定証が発行されます。
買取ビジネスにおける資格取得後のキャリアパス
宝石鑑定士や中古車買取士の資格取得は、後のキャリアアップにつながります。
買取事業に必須な資格ではありませんが、オーナーや店舗の信用につながり、経営にも影響するポイントです。
資格取得後のキャリアパスについて解説します。
①買取事業者に就職する
資格を取得した後、買取事業者に就職することは一つのキャリアパスです。
買取事業者は専門的な知識や経験を持つ人材を求めており、資格取得者はその要件に合致しています。
買取事業者での就職によって、実務経験を積みながら専門知識をさらに磨けます。
また、事業者のネットワークを生かし、幅広い商品や顧客との接点を得られます。
就職を通じて業界の動向やマーケットに精通し、将来的には独立やキャリアアップにつながります。
②買取事業を開業する
資格取得後、独立して買取事業を開業することも選択肢の一つです。
独立開業には自己のビジネスモデルを構築し、資格取得によって習得した専門知識や査定技術を生かして、顧客に対して信頼性や付加価値を提供できます。
しかし、開業には資金やリスク管理、マーケティングなど多くの要素を考慮する必要があります。
ビジネスプランの策定や市場調査を通じて、成功のための準備をしっかりと行いましょう。
③フランチャイズで買取事業に参画する
資格取得後、買取事業のフランチャイズに参画することも一つの選択肢です。
フランチャイズは既存の成功したビジネスモデルに基づいて展開されるため、初めての経営においては安定感やサポート体制が期待できます。
フランチャイズ加盟することで、ブランド力やマーケティング戦略、集客力を利用でき、運営ノウハウやトレーニングプログラムによって経営スキルの向上が期待できます。
フランチャイズ本部選びでは、契約内容やロイヤリティー、独自性を考慮し、自身の目指すビジョンに合致するフランチャイズを選ぶことが重要です。
下記記事では事業形態やおすすめの本部について詳しく解説しています。
買取フランチャイズ開業の際は買取大吉をご検討ください。
買取大吉では、経営相談やマーケティング戦略など、手厚いサポート体制を準備しています。
開業前に必要な「古物商許可」の申請もしっかりサポートします。
そのほか、店舗物件の開発や内装工事、備品調達などの準備も行いますので、初めての経営で不安な方でも買取大吉におまかせください。
多くの加盟店オーナーからの信頼がある買取大吉が、オーナーの事業成功を後押しします。
買取事業のフランチャイズ加盟は、買取大吉をご検討ください。
まとめ
今回は買取ビジネスにかかわる資格について紹介しました。
これらの資格を所有することは、自身のスキル向上はもちろん他店との差別化や利用者からの信頼につながるメリットがあるため、ぜひ取得にチャレンジしてみてください。