買取業界は年々市場規模が拡大しており、近年では注目を集めているビジネスです。
さらに、フランチャイズの中には、確実に利益をあげるための仕組みが整っているものも多く、初めて起業する人々にとって魅力的な業種となっています。
本記事では、買取ビジネスの仕組みや種類、そしてその儲かりやすい理由について解説します。
目次
買取ビジネスの仕組みとは?
買取ビジネスは、利用者から商品を買い取り、それを高値で販売することで差益を得るビジネスモデルです。
しかし、買い手と売り手の双方が納得しなければ取引は成立しないため、その点が課題となります。とはいえ、この課題をクリアできれば、確実に利益をあげることができる魅力的なビジネスです。
リユースの需要と市場規模
買取専門店を含むリユース業界は、実は予想以上に市場規模が大きいです。
リユース市場は年々拡大しており、2025年には3.5兆円規模に達すると予測されています。
例えば、私たちの身近にある食品市場は約2.2兆円程度、また、日本国内で25万店舗以上展開されている理美容市場が約2.1兆円です。
さらに、リユース市場全体を見ると、2019年の売上は約23.5兆円でしたが、翌年のコロナショックがあった2020年でも約24兆円に達し、売上は増加しています。
それ以降も右肩上がりで推移しており、不況にも強いビジネスだと言えるでしょう。
下記記事では買取ビジネス・買取事業の需要について詳しく解説しています。
買取店舗の立地戦略
買取専門店にとって、立地戦略は非常に重要です。ここでは、「駅前商店街」「住宅街」「ロードサイド」の3つの立地パターンを比較分析していきます。
上記の表からも分かるように、立地タイプが異なれば、主な客層や来店頻度、取扱い商品なども異なります。このため、立地選定の基準にも違いが生じます。
どの立地タイプにも成功事例はありますが、自分の方針に合わせて戦略的に立地選定を行うことがポイントになります。
買取ビジネス・買取事業の種類
買取ビジネスには、大きく分けると3つの形態があり、その企業の規模や業態によって、対応している形態が変わります。
店舗買取の特徴と運営のポイント
店舗買取は、顧客が商品を持参して店舗に来店し、そこで中古品を買取るサービスです。買取ビジネスの中では、最も一般的な形態と言えます。
実店舗を構えるため、主なターゲットは「近隣に住む人々」となり、地域性が強く、リピーターやお得意様を作ることが成功のカギとなります。
主なメリットは、来店した顧客が即現金化できる点や、地域密着型の店舗運営ができる点です。
一方で、店舗を構えるため、毎月のテナント費用や人件費などのランニングコストが高くなる点がデメリットと言えます。
そのため、知名度が低い場合、参入のハードルが高くなる可能性があります。現在、店舗型買取はすでに広く展開している大手が主導権を握っている状態です。
・好立地の選定
顧客の流入を確保するためには、立地が重要です。駐車場の確保や、駅から徒歩10分以内の場所を選ぶと良いでしょう。
・最小限のテナントスペースで運営可能
在庫を常に保持する必要がないため、少ないスペースでも経営が可能です。
・お客様目線の丁寧な接客
地域密着型で、リピーターを作るためには、顧客の立場に立った親切で丁寧な接客が欠かせません。
エリアマーケティング手法
エリアマーケティング手法は、地域の特性を分析し、その地域に適したマーケティング戦略を展開する手法です。ここでは、「人口動態」「競合店舗」「交通アクセス」の3つの要素について解説します。
・人口動態
マーケティングにおいて、人口動態はセグメンテーションの切り口の1つとして活用されます。年齢、性別、職業、家族構成、所得水準などの属性をもとにターゲットを絞り込み、より効果的なマーケティング戦略を立てることができます。
・競合店舗
競合店舗とは、同じ市場で類似の商品やサービスを提供する店舗のことです。エリアマーケティングでは、競合店舗の状況を把握し、自店舗との差別化を図ることで競争力を高めます。
・交通アクセス
交通アクセスは、地域ごとの特性を分析するための重要な要素です。交通の便や路線、駅周辺の状況を考慮し、商圏の特性を理解した上で、効果的なマーケティング施策を展開することが求められます。
これらの要素を念頭に置き、SNSやGoogleマイビジネスを活用すれば、効果的なマーケティングを実践することができます。
・エリアマーケティングの一例
例えば、Instagramなど写真と相性の良いSNSでは、ブランド品の写真を活用して情報発信を行うことで、見込み客を獲得することができます。
また、Googleマイビジネスに登録することで、地域キーワードや買取系のキーワードで自店舗の情報をGoogle検索に表示させることが可能です。
店舗名、住所、営業時間、電話番号、Webサイト、メールアドレスなど、顧客がアクセスする際に必要な情報を正確に掲載することが重要です。
出張買取:自宅で簡単査定
出張買取とは、査定士が顧客の自宅に出向いて買取を行うサービスです。
売り手にとっては、自分で中古品を持っていく手間が省けるため、非常に利用しやすく、店舗買取よりも広い範囲の利用者がターゲットになります。
例えば、自宅で査定を受けられるため、大量の品物を一度に査定してもらえるのは大きなメリットです。また、高齢者など店舗まで足を運ぶことが難しい人々にとっても、非常に便利なサービスとなります。
ただし、同業他社が近隣に拠点を構えている場合も多いため、地域や買取ジャンルごとに「この地域ならこの業者が良い」「ジュエリーやブランド品ならここ」といった評価を築くことが非常に重要です。
また、買取大吉では、お問い合わせから最短25分で無料出張買取を行っています。以下では買取大吉の出張買取の流れをご紹介します。
STEP1:ご予約
お問い合わせフォームまたはお電話でご連絡いただいた後、出張買取の日程を調整いたします。
STEP2:ご自宅の玄関先で査定
専門のスタッフが、品物を一点一点丁寧に鑑定・査定いたします。
STEP3:ご成約・現金即払い
査定後、買取金額をご提示します。金額にご納得いただければ、その場で買取を行い、即現金でお支払いします。万が一、不成立となった場合でも、手数料は一切いただきませんのでご安心ください。
宅配買取:全国から利用可能な買取方法
宅配買取は、顧客が業者に中古品を送付し、業者がその品物を査定して買い取るサービスです。
出張買取とは異なり、顧客が自分で中古品を梱包して配送する必要があるため、少し手間がかかりますが、いくつかのメリットもあります。
・自分のタイミングで買取依頼ができる
・全国の業者に依頼できるため、選択肢が広がる
・外出せず、自宅で手軽に発送できる
・商品数によっては送料無料の業者もある
・梱包材を無料で提供してくれる業者もあり、安心して利用できる
一方で、買取専門店側にとっては、全国の顧客をターゲットにできる点が大きな利点です。
ただし、利用者は多くの業者から選べるため、競合との差別化を図り、より良い条件で取引を提供することが成功のカギとなります。また、利用者からの高評価を得ることも非常に重要です。
買取ビジネスの収支モデル詳細
まず、買取ビジネスの収支モデルをご紹介する前に、以下の前提条件を把握しておきましょう。
・営業利益
一般的に、買取専門店の利益率は約20%前後とされています。
・固定費
主な固定費は仕入れ原価であり、買取専門店の場合、売上の50%~60%程度が理想とされています。
・変動費
ロイヤリティ、家賃、広告宣伝費、光熱費、従業員にかかる費用などが含まれ、買取専門店の場合、売上の20%~30%が理想とされています。
以下の表では、年商1,000万円、3,000万円、5,000万円のモデルケースを例としてまとめています。
ここでは、利益率20%、固定費60%、変動費20%として計算を行います。
上記の通り、売上に応じた固定費、変動費、営業利益の目安が見えてきます。ただし、先の見通しを立てるためには、販売単価や販売個数、仕入れにかかる経費などをより詳細に検討する必要があります。
そこで、売上に対する商品の販売単価、仕入れ単価、販売個数についても考えてみましょう。
・商品の買取金額
買取金額は仕入れ単価に相当しますが、買取専門店の場合、ブランド品や宝飾品、家具・家電など、品目によって異なります。ブランド品の場合、買取金額が販売金額の60%になることもありますが、一般的には、販売金額の約30%以下が買取金額とされることが多いです。
・売上と固定費の計算方法
例えば、商品単価が12万円の場合、販売価格の30%であれば、1つの商品を約4万円で買い取ることになります。そして、1,000万円の売上を達成するためには、約83個を販売する必要があります。
経費を考慮すると、4万円 × 83個 = 332万円 となります。
この場合、固定費は売上の30%なので、まだ余裕があります。
なお、ブランド品の場合、買取価格が販売金額の60%程度になることが多いため、固定費が倍になる可能性もあります。このため、固定費は50%~60%を想定することができます。
買取ビジネスが儲かる4つの理由
買取専門店は初心者が起業するのに向いているビジネスです。なぜなら、他のさまざまな業種と比べ、リスクが低くて儲かりやすいからです。しかし、なぜそのようなことがいえるのでしょうか。
そこで、本段落では買取専門店が低リスク高リターンである理由を4つのポイントに分けて説明していきます。
運営コストを抑えられる理由
買取専門店が儲かる理由の1つは、運営コストを抑えやすい点にあります。
例えば、リサイクルショップなど他のリユース業界で店舗を開業する場合、買取専門店に比べて多くの費用がかかります。これは、店頭の商品コーナーだけでなく、在庫を保管するためのバックヤードスペースも必要になるため、広いテナントが求められるからです。
具体的には、小規模な店舗でも約40坪程度、総合リサイクルショップなどの大規模な店舗では100坪以上が必要になることが一般的です。
一方で、買取専門店では、7坪程度のテナントがあれば十分に開業できます。
それは、買取専門店は非常に回転率が良いため、在庫を長期間保管する必要がないからです。買取った商品はすぐに専門業者や本部に売却できる仕組みが整っており、在庫を抱えることなく運営が可能です。
そのため、必要なスペースは、顧客が商品を持ち込んで査定できる場所と、一時的に保管できるスペースだけで済みます。
また、人件費に関しても、通常であれば月額20万~30万円かかるところを、オーナー1人で運営することで大幅に削減できます。さらに、飲食店などと比較して光熱費も少なく、無駄なコストがかからないため、非常に利益を上げやすい業種と言えるのです。
商品カテゴリー別の利益率
上記は、商品カテゴリー別の一般的な利益率と、季節や相場による利益率の変動幅をグラフ化したものです。
最も利益率が高いのはアパレルですが、仕入れコストを抑えたり、商品価格を適切に設定したり、オリジナルブランドの販売ができることが、利益率の高さの要因と考えられます。
季節や相場による利益率の変動幅が最も大きいのは家電です。特に家電は季節商品が多いため、変動幅が大きくなります。
ただし、これらのデータは新品の商品に基づいていますので、参考程度に留めておきましょう。リユース業界では中古品がメインになるため、データは異なる可能性があります。
月間収支シミュレーション
上記は、買取大吉の3か月間における収支モデルです。
最短3か月で投資回収が可能とされており、平均で6~10か月ほどで回収できる見込みですが、売上や利益の確約をするものではありませんので、あくまで参考例としてご確認ください。
また、買取専門店には繁忙期と閑散期があります。例えば、新生活シーズンや引っ越しシーズンなど、不要なものを処分しやすい時期は繁忙期に該当します。
一方で、年末年始や夏季休暇などは閑散期とされます。
参入のタイミングによっては、売上が通常より大きくなる可能性もあれば、思うように売上が伸びない場合もあります。
このため、できるだけ稼ぎやすい時期に参入することが望ましいでしょう。
不況に強い
不況時には、買取ビジネスの需要が高まります。
先行きが不透明な状況では、手持ちの不用品を現金化したいと考える人が増えるためです。また、物価の高騰により、新品よりも中古品を選ぶ傾向が強まり、買取需要がさらに高まります。
さらに、コロナ禍によってリユース業界の市場が拡大した要因の1つには、在宅時間の増加が挙げられます。
フリマアプリで不用品を購入する人が増えたほか、個人が不用品を出品したり、副業として転売を行うケースも増加しました。このような動きが、換金の流れを一層強化したと考えられます。
また、広い販路を持つ買取専門店の場合、海外にも販路があることが多く、物価高や円安などの影響を受けても、その分高く買い取って売ることができるため、売上が上昇しやすい傾向があります。
これらの要因により、買取専門店は不況に強いビジネスモデルであると言えるでしょう。
万引き被害がないため運営リスクが低い
買取専門店は、万引き被害がないため、運営リスクが低く、利益を出しやすい点が挙げられます。
例えば、「令和6年の犯罪情勢」によると、認知件数の中で窃盗犯が約50万件に達しており、日本国内で盗難被害が多いことがうかがえます。(※)
特に、貴金属やブランド品などの高額商品を扱う店舗では、万引きや強盗のリスクが高まります。仮に被害に遭うと、商品単価が高いため、全体の収益が赤字に転落する可能性もあります。
買取と販売を同時に行うリユース店では、ブランドバッグやブランド時計などの高額商品を展示していることが多いため、万引きや盗難を防ぐ対策が不可欠です。
一方で、買取専門店は在庫を抱えないため、盗難リスクを最小限に抑えることができます。
確実な収益が見込める仕組み
買取専門店は、確実に収益が見込める仕組みを持っている点も大きな強みです。
通常のビジネスでは、仕入れた商品が売れなければ在庫だけが増え、利益を得ることができず、最終的に赤字に陥るリスクがあります。
しかし、買取専門店の場合、提携している卸業者や本部が商品を買い取ってくれる仕組みがあるため、仕入れた商品が在庫として残るリスクがありません。
つまり、買取を行えば行うほど利益が増えるシステムが構築されており、販売活動に対する負担が少ないという大きなメリットがあります。
また、偽物を買い取ってしまうことを心配する方もいるかもしれませんが、本部に在籍する査定士が商品の査定を行ってくれるフランチャイズブランドもあるため、未経験者でも安心して取り組むことができます。
フランチャイズで開業するメリット
買取フランチャイズに加盟することで、以下の6つのメリットを享受できます。
「過去の実績やデータの活用」「店舗デザイン」「ブランド力」「査定サポート」「本部SVによる運営サポート」など、加盟店にとって有利な要素が豊富です。
ここでは、これらのメリットについて詳しく解説します。
・過去の実績やデータを活用
買取フランチャイズの中には、過去の出店データを活用できるブランドも存在します。
フランチャイズに加盟した場合でも、自己の感覚や知識だけで物件を選ぶことは大きなリスクを伴います。しかし、豊富なデータを共有することで、成功しやすい物件の傾向をつかむことができるため、非常に大きなメリットと言えるでしょう。
・店舗デザイン
内装や外装のデザインに関するアドバイスを行ってくれるフランチャイズ本部もあります。
特に個人で開業する場合、どのようなデザインが正解なのか分からず、悩むことが多いかもしれません。しかし、フランチャイズに加盟すれば、過去の経験を基にしたプロフェッショナルなデザインが提案されます。
物件が確定した際には、レイアウトやデザインのアドバイスを行う本部があるため、手間をかけずに進められることも大きなメリットです。
・ブランド力
本部のブランド力は、フランチャイズ加盟において最も重要なポイントの1つと言えます。
特に買取事業では、金融商品に似た性質があるため、顧客は信頼できるところでないと売却を決断しません。例えば、個人で開業する場合、ゼロからブランドを構築する必要があり、初めのうちは集客が難しくなることもあります。
しかし、開業時から有名ブランドの看板を使用できるなら、こうしたデメリットを避けることができ、成功しやすくなります。
・査定サポート
買取フランチャイズに加盟するのであれば、査定サポートがある本部を選ぶことをおすすめします。
まず、商品の査定スキルは研修を受けたからといって簡単に習得できるものではありません。そのため、本部が責任を持ち、フランチャイズオーナーに代わって、テレビ電話や写真を送ってもらい、査定を行うサポートを提供します。
これにより、偽物を買い取ってしまうリスクを回避できるため、大きなメリットとなります。
・開業支援
基本的には、開業支援制度が充実している本部をおすすめします。
ロイヤリティの対価として、ブランド利用だけでなく、店舗開発、経営サポート、集客支援、査定サポート、採用支援、研修制度など、成功するための環境が整っていることが加盟の大きなメリットと言えるでしょう。
ただし、ブランドや看板の利用といった最低限のサービスしか提供していない本部もあります。こうした本部では、フランチャイズのメリットを十分に活かすことができないため、注意が必要です。
・スーパーバイザーによる運営サポート
スーパーバイザーによる運営サポートは、フランチャイズの大きなメリットの1つです。
スーパーバイザーとは、経営や運営に関するあらゆる相談ができるコンサルタントのような存在です。
個人で開業する場合、このようなサポートはなく、一人で経営を進めなければなりませんが、フランチャイズに加盟すれば、スーパーバイザーに相談することでさまざまな問題を解決できます。
買取専門店の人材育成
未経験者でも買取専門店を開業することは可能ですが、一定のスキルを習得する必要があります。
そのため、接客マナーやコンプライアンスなど、必要なスキルをしっかりと学べる人材育成の研修プログラムが整った本部を選ぶことが重要です。
ここでは、「買取大吉」の研修プログラムを例に、学べる内容について解説します。
・3日間の基礎机上研修
オーナーとしての心得をはじめ、古物営業法、接客マニュアル、各種査定方法など、買取専門店を運営するための基礎を学びます。
・5日間の直営同様の研修
商品知識を身につけるための勉強方法や、商品の販売・取扱い方法を学びます。また、さまざまな相手とのロールプレイテストを通じて、実践的な研修を行います。
・7日間の店舗OJT研修
自身の店舗で、SV(スーパーバイザー)による現場研修を受けることができます。
SVが買取業務を代行することで、買取成立に向けたお客様対応を実践的に学び、また、その場でSVが直接チェックを行うため、効率的なOJTが可能です。
査定スキル向上のポイント
査定スキルを向上させるためには、まず座学で基礎的な知識を学び、その後、実務を通じて経験を積むことが重要です。これにより、初めて高い精度で真贋を見分けることができるようになります。
ここでは、これらの基本的なポイントに加えて、査定時に注意すべき点についても解説します。
・座学で基礎的な知識を学ぶ
査定に関する基本的な知識は、企業が提供する研修やマニュアル、またはOJTを通じて学ぶのが一般的です。
各企業で研修の頻度や内容は異なりますが、基本的な知識を習得することができ、その企業が求める一定のレベルまで学びを深めることができます。
さらに、買取フランチャイズに加盟すると、査定に関する専門的な研修を受ける機会も増えます。
・経験を積む
アイテムの真贋や査定に関する細かいポイントは、実際の仕事を通じて深めていく部分が多いため、座学での学習やマニュアルだけでは不十分です。
実際に多くのアイテムを見て、手を動かしながら経験を積むことが、スキル向上には欠かせません。
・査定における注意点
査定においては、アイテムの細部や全体的な作り、刻印、付属品の完成度を確認することが基本です。
偽物は作りが粗雑なことが多いため、明らかな偽物は比較的容易に判別できます。
しかし、最近では本物に非常に似た「スーパーコピー」品も存在しており、その完成度の高さを見抜くためには、単なる知識だけでなく、豊富な経験が必要となります。
買取ビジネスのフランチャイズ選びのポイント
これまで説明してきたように、買取フランチャイズはどの本部でも良いわけではありません。
ここでは、買取ビジネスにおいて、どのようなフランチャイズ本部が適切か、選び方のポイントについて詳しく解説します。
シミュレーション値の信ぴょう性
一般的に、ほとんどのフランチャイズ本部は収益に関して「想定値」を提示していますが、その根拠をしっかり確認することが重要です。
「想定値」として提示されている場合、本部には責任が発生しません。
加盟者にとっては、現実的に達成可能な数字かどうかも不明確なため、可能な限り質問をし、その根拠を明確にさせる必要があります。また、どんな質問にも嘘偽りなく、自信を持って回答できる本部であれば、信頼できると言えるでしょう。
既存オーナーへの相談
一番重要なのは、既存の加盟オーナーの話を直接聞くことです。
オープン前の不安やオープン後の日々の様子、現在の状況、収入面や本部への不満など、リアルな情報を得ることができます。説明会では、営業トークや都合の良いことばかり話される可能性もあるため、一度オーナーの実際の声を聞いてみるのも1つの方法です。
加盟本部によっては、事前に依頼すれば、オーナーとの面談を設けてもらえることもあります。
本部のサポート体制
本部のサポート体制がしっかりしているかどうかも、重要な選定基準です。
一般的に、フランチャイズは毎月のロイヤリティや高額な加盟金を支払う対価として、成功するためのサポートやシステムが整備されていることが多いです。
しかし、中にはロゴやブランド名だけを貸し出すだけで、ほとんどサポートがない場合もあります。
そのため、フランチャイズを選ぶ際には、加盟後に成功できるイメージが湧くようなサポート体制の充実度を確認することが重要です。
買取専門店の成功例
・開業約3年で3店舗展開できたAさん
開業当初、Aさんは経営に苦戦していましたが、2か月目と4か月目にスーパーバイザー(SV)のアドバイスを受け、大幅な業務改善を実施しました。
・看板を大きくし、LEDライトで照らすなど、認知度アップに注力
・本部SVが道路を走る車に向けてPR活動を行うなどのサポート
努力の結果、5ヵ月目から状況が好転し、10カ月で軌道に乗りました。そして、開業から約2年で2号店、約3年で3号店を開業することができました。
成功の要因は、Aさん自身の努力はもちろんのこと、本部の徹底したサポートにもあります。このことからも、本部選びがいかに重要であるかが分かります。
・買取専門店開業後、月収が前職の5倍に!
前職はフィットネスインストラクターだったBさんは、年齢を重ねても続けられる仕事を求めて、買取フランチャイズに加盟しました。
オープン告知広告を新聞に掲載したところ、反響が大きく、開店早々にチラシを見たお客様から高級腕時計を100万円で買取ることができました。一度の商談で高額取引ができることに、この仕事の楽しさを実感したそうです。
この本部では、毎月オンラインで担当スーパーバイザー(SV)からコンサルティングを受けることができ、2ヵ月目のアドバイスを実行したところ、翌月の来店者数が急増しました。さらに、1000万円分の買取を達成し、その後も業績は右肩上がりで、収入も前職の5倍に増加しました。
この事例から分かるように、広告戦略など集客も重要ですが、SVとの信頼関係をしっかり築き、アドバイスを素直に受け入れることが成功のポイントと言えそうです。
買取専門店の失敗例
・本部との食い違いやサポート不足によるトラブル
フランチャイズは、本部と加盟店が協力し合って成長することが重要です。
しかし、実際にはサポートが不十分であったり、方針の不一致からトラブルが発生することもあります。したがって、加盟前には本部の方針やサポート内容をしっかり確認し、それを踏まえて契約を検討することが重要です。
・初期費用やロイヤリティで資金繰りが悪化
フランチャイズに加盟する際、開業費用に加えて加盟金や毎月発生するロイヤリティの支払いは避けられません。
売上が安定していれば問題ありませんが、初めからうまくいかないケースも少なくありません。
そのため、最悪の事態を避けるためにも、十分な運転資金を準備した上で開業することが重要です。資金繰りが悪化し、最終的に閉店に追い込まれるリスクを回避するために、事前にしっかりと対策を講じておくことが必要です。
フランチャイズ本部のサポート体制は要チェック!
これまでの事例から、フランチャイズ本部を選ぶ際に重要なのは、本部のサポート体制です。
また、スーパーバイザー(SV)の経験や指導実績も大きなポイントとなります。
成功事例を見てもわかるように、加盟者の努力ももちろん大切ですが、同時に本部のSVサポートを十分に活用することが成功に繋がっています。
買取ビジネスのまとめ:成功のポイントと市場展望
今回は、買取ビジネスの仕組みについて解説しました。
・仕組み
買い取った品物を本部や専門業者に売却できるルートが整備されており、買取ができれば確実に利益が得られる仕組みが提供されています。
・種類
店頭買取、出張買取、宅配買取
・収益性
利益率は10~20%が相場です。
さらに、買取専門店を含むリユース市場の規模は、2009年以降右肩上がりで成長しており、2030年には市場規模が4兆円に達すると予測されています。
市場が成長し続けている業界であるため、参入するタイミングは今です。
買取ビジネスで成功するためには、フランチャイズ選びが重要なカギとなります。
「買取大吉」では詳細な資料を請求することができます。また、無料の説明会も行われているので、気軽に問い合わせしてみましょう。